ノボ・ノルディスク(Novo Nordisk)は、成人の肥満および体重関連疾患を対象とした慢性体重管理治療として、経口GLP-1製剤 Wegovy® について、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得しました。
GLP-1治療において、注射剤ではなく経口剤が承認されたのは今回が初となります。
治療導入のハードルに変化
これまでGLP-1治療は高い有効性が示されてきた一方で、注射という投与形態が治療開始の心理的・実務的な障壁となるケースも少なくありませんでした。
経口剤の承認により、肥満治療はより日常的で現実的な選択肢へと近づいたと考えられます。
臨床試験から示された有効性
承認の根拠となった OASIS 4 試験では、64週時点で平均約16.6%の体重減少が確認され、一定割合の患者が20%以上の体重減少を達成しました。
安全性についても、これまでのGLP-1製剤と整合的なプロファイルが示されています。
市場および開発戦略への影響
ノボ・ノルディスクはすでに製造体制を構築しており、米国では2026年1月初旬の上市が見込まれています。
経口GLP-1という新たなカテゴリーの誕生は、肥満治療市場における競争環境や、今後の開発・事業戦略に影響を与える可能性があります。
Greenstaff Life Sciencesの視点
今回の承認は、単なる新製品の登場にとどまらず、肥満治療を支える組織やチーム構成にも変化をもたらす動きといえます。
経口製剤の普及に伴い、製剤設計、製造スケール、薬事対応、医療現場とのコミュニケーション設計など、求められる専門性のバランスも変化していくことが予想されます。
Greenstaff Life Sciences は、こうした変化の中で、企業と専門人材の双方が最適な選択を行えるよう、継続的に支援してまいります。
ノボ・ノルディスクおよび肥満治療の分野に携わるすべての関係者の皆さまに、今回の承認を心よりお祝い申し上げます。

