米国FDAは、NovartisのItvisma(onasemnogene abeparvovec-brve)を2歳以上の小児・ティーン・成人の脊髄性筋萎縮症(SMA)患者に使用可能とすることを正式に承認した。
これは、全年齢層を対象とした初の遺伝子置換療法であり、遺伝子治療領域における重要な進展である。
SMA治療における今回の承認の意義
SMAはSMN1遺伝子の変異・欠損によって発症する希少疾患で、米国には約9,000人、日本国内にも約1,500人の患者が存在すると推定されている。
特に年長児・ティーン・成人では、運動ニューロンの保護や筋力維持に関する長年の未充足ニーズが指摘されてきた。
今回の承認により、慢性的な維持療法に依存していた患者層に対しても、疾患の根本原因にアプローチする治療選択肢が新たに提供されることとなる。
承認の基盤となったデータ(STEER / STRENGTH)
・運動機能の統計学的に有意な改善
・52週間にわたる効果の持続
・年齢層をまたいだ一貫した安全性プロファイル
Itvismaは2025年12月より米国で提供開始予定である。
Greenstaff Life Sciencesの視点
今回の発表は、治療の進歩を示すだけでなく、先端医薬の発展に伴い関連職種の専門人材需要が一層高まっていることも示唆している。
特に以下の分野では、今後採用およびキャリア機会の拡大が見込まれる。
・遺伝子治療 / AAV 技術
・GMP製造、QA/QC、CMC
・希少疾患・神経筋疾患の臨床開発
・メディカルアフェアーズ、薬事、安全性
・国際共同治験オペレーションおよび規制対応
遺伝子治療の実装が進むにつれ、高度な専門性を持つ人材が活躍できる領域はさらに広がっていくと考えられる。
Greenstaff Life Sciences は、先端医薬品開発に取り組む企業・研究機関と専門人材をつなぎ、持続的な成長を支援していく。

