細胞遺伝子治療の研究開発職とCMCスペースに特化して早1年。直近の個人的な新しい発見をいくつか共有させてください。
い) 遺伝子治療においてはその道の専門家である必要はない
13年間の業界経験はあったものの今のように絞って特化してやったことはなかったため、実際のところの遺伝子治療の分野で活躍できる研究開発員のスペックを深く理解していなかったようです。基本的な薬の作り方は抗体と同じようですし作用対象はタンパク質がらみで往々にして低分子だったりするので、研究員であればタンパク質に関する研究経験や関連する生物学試験の実務経験、またCMCであれば抗体や核酸医薬、または酵素系新薬の実務経験があれば候補者となり得るようです。(もちろんドンピシャの研究経験があれば尚可ですが)
ろ) 日本の細胞遺伝子マーケット現状
日本では少なくとも300社以上の民間企業がこの関連領域での患者貢献を目指しているようです。その中で自社で化合物を持ってCGTの研究開発を進め上市を目指す企業は割と少なく、多くの企業はRNAやDNAの編集プラットフォームを持っていたり、CDMOであったり、DDSであったり、分析やアプリケーションの知財を持っていたり、細胞遺伝子治療の創薬を手掛ける企業へ何かしらのプラットフォームを提供しアカデミアや製薬企業と共同研究をしているビジネス形態のようです。クリニックや病院でもこの領域で研究開発をされてるのも新しい発見でした。
は) 探究心、知的好奇心、コミュニケーション能力の大切さ
弊社を通して直近6ヶ月で約50名の候補者が企業面接をされその選考見送りの理由を分析したところ、大半の理由が「サイエンスに対する探究心の欠如」、「主体性の無さ」、「コミュニケーション」関連でした。恐らく面接での質問量や質問の質、今まで取り組んだ仕事に対するオーナーシップのあたりが理由かと推測しております。
他にも色々と発見はありましたがここではシェアしきれなかった続きの「に」、「ほ」、「へ」、「と」が気になりましたら是非DMにてご連絡いただけますと嬉しいです。皆様のご意見をお聞かせください。